英語を書くという力についても、話す力、聞く力とは異なると考えがちですが、そうではありません。文章を書く場合、説明を簡潔に、相手に伝わるように意識するはずで、これがとっさに話をすることにも充分応用できるからです。

例えば、英語日記をつけてみるという方法が書く力を向上させることに役立つと言われています。その際、初めから英文を書くのではなく、一度日本語で書くことがよいでしょう。この日本文を英文にする際、そのまま日本文を英文にしようとすると、辞書を使いながら適切な言葉を探して表現するということになってしまいがちで、これではあまり効果的ではありません。極力日本文を自分が書けそうな文に書き直してみて、さらにそれを英文にしてみるという作業をすることで、会話においても「とっさに自分の知っている言葉を出す」ということがしやすくなるのです。

もちろん、それはそれとして、表現力を増やすという努力も必要でしょう。英語の教材は、受験から日常生活に対応しているものまで、様々あります。自分のレベルや目的にあった教材を手に入れることで、よりご自身の目標につながるのではないかと思います。また、リスニング教材も有効的に利用し、リスニングのCDを聞きながら、その音声を英文にしてみるということも充分効果的です。これにより、音の連鎖なども意識することができ、聞く力がより向上することにもつながります。

言葉の4つの技能、つまり聞く力・話す力・書く力・読む力は、どれかのみをすれば良いというものではありません。聞く力を伸ばすために、他の技能も伸ばすことで、他の技能についても興味関心が出て、結果的に英語を勉強しようとする意欲が湧くようになります。

英文を読むという作業は、英会話ができるようになりたいと思う人にとって、あまり関係がないことだと思われてしまうかもしれません。しかし、聞く・話すだけができるようになっても、表現には限りがきてしまいますし、様々な場面で使える汎用性を出しにくいということも考えられます。英文の本や雑誌を読むことで、語彙や熟語、または文法の様々な表現のストックが増え、様々な文章や言い回しのパターンを、聞き取りや話をする際の手助けにするということもとても大切なのです。

しかし、英語に親しむということを念頭においた場合、難しい専門書を読めたり、大学入試問題が解けるようになったりするまで勉強しなければならないというわけではありません。ご自身の英語レベルにもよりますが、ご自身が考える英語のレベルより少し低めのレベルの英文を読み、慣れていくという「多読」をすると比較的長続きすると言われています。また、ジャンルも自分の興味がある分野、ニュースだけで良いので、そういった英文を読むということも重要です。我々が文章を読むとき、事前知識がある場合とない場合はその文の理解が変わってきます。事前知識がある方が、文の内容を推測して読むことができますし、知らない単語が1つ2つあったとしてもそれにとらわれることなく読み進めることが可能です。

基本的に、英文は日本文と語順が違います。英文を読む際、日本文の語順に直してしっかり訳しておかないといけないと思いがちですが、そんなことはありません。英文をその語順のままなんとなく理解するということがとても重要です。この語順が頭に入ると、聞き取りや話すという場面になってもいちいち頭で考えずにできるようになるのです。

聞く力が伸びてくれば、話す力も伸びていくはずですが、最初の一言がすんなりでなかったり、こういった話し方をして相手に失礼と感じないかと考えたりして、なかなか一歩踏み出せないといった場合も見られます。そんなときには、例えば日本語ではどういったパターンでどう話すのかを考え、それをある程度カテゴライズしてみて、自分の話す際の「お決まりパターン」をつくってしまうという方法が有効的です。日本語で考えてみても、会話の場合文語とは違って使う言葉の種類はそう多くありません。英語を話す場合も同じように考え、ある程度使いやすい言葉は自分でまとめてしまうといいでしょう。

しかし、例えば「トムは自分の部屋にいます」という場合、「Tom is in his room.」で通じますが、「男がその部屋にいます」という場合、「A man is in the room.」では不自然で、英語では「There is a man in the room.」という方が一般的です。この例では主語が変わっただけで「~がいる」という日本語には変わりないのですが、英語だとその表現方法が変わってきます。このように、必ずしも自分の使いたい表現が適切であるわけではないというところに難しさもあります。

やはりそんなときには、英会話学校などで、自分で実際に話してみて講師に訂正してもらったり、助言をもらったりすることがとても有効です。自分の考えた表現で講師に伝わった場合は大きな自信につながりますし、それが違った場合でもさらに自分の勉強になるからです。とかく日本人は英語にコンプレックスをもっているので、自信をつけるという意味でも、積極的に英会話学校などの場を利用したいところです。